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今さら聞けないD2Cとは?ビジネス上のメリット・デメリット

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今さら聞けないD2Cとは?ビジネス上のメリット・デメリット
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柿崎 裕二

株式会社イノブレ代表取締役
日本航空大学校卒業。大手航空会社勤務から、2013年に起業。独立系コンサルタントに転身後、上場企業のSEOコンサルティングをはじめ、様々な業種のwebサイトの支援を経験。 成功事例は、6か月でクライアントの月商10.8倍アップ、全く問い合わせがなかった製造会社のwebサイトをリニューアルして1000万円の受注獲得、化粧品通販サイトの売上を1年で年商1.4倍アップ等。 webサイトのSEO対策やCV率アップ、業績が上がる仕組みづくり構築の支援を行っている。自社でもwebメディアを複数運営。

近年、インターネットの利便性が向上するなかで、「D2C(DtoC)」と呼ばれるビジネスモデルが注目されています。また、新型コロナウイルスの感染防止や経費のコストカットを実現するためにも、D2Cのビジネスモデルをどのように確立するかが重要となりました。

今回の記事では、初めてD2Cビジネスという言葉を聞く方でも分かりやすいように、D2Cのビジネス形態やメリット・デメリットを丁寧に解説します。

D2Cビジネスを成功に導くためのポイントも紹介しているので、最後までぜひ参考にしてみてください。

D2C(DtoC)とは?

D2C(DtoC)とは?

D2C(DtoC)とは、「Direct to Consumer」の頭文字を取った言葉で、消費者に対して直接販売するビジネスモデルのことです。一般的に、メーカーの商品を販売する際には、流通業者や代理店、ショッピングモールなどの中間業者を通して、エンドユーザーである消費者に商品を届けています。

一方で、D2Cのビジネスモデルは、中間業者を介することなく、自社ECサイトや自社の実店舗で消費者にダイレクトな形で販売する方法です。

D2Cと似た言葉との違い

D2Cと似たビジネスモデルに、「B2C(BtoC)」、「B2B(BtoB)」、「C2C(CtoC)」の3つが挙げられます。

・B2C(BtoC)

B2C(BtoC)とは、「Business to Consumer」を略した言葉で、企業から消費者に向けて販売するビジネスモデルです。一般消費者をビジネスの相手とする点はD2Cと同じですが、「直接」という点が異なります。B2Cでは、基本的に販売チャネルに制限がなく、中間業者を利用するケースも多くあります。

・B2B(BtoB)

B2B(BtoB)は、「Business to Business」を略したもので、企業と企業によるビジネスを指します。メーカー同士や、卸売業者とメーカーなど、企業が企業に対して取引するビジネスモデルです。

・C2C(CtoC)

C2C(CtoC)とは、「Consumer to Consumer」の略で、一般消費者同士が取引するビジネスモデルです。たとえば、個人のECサイトやインターネットオークション、フリマサイトなどがC2Cに該当します。

D2Cのメリット

D2Cのメリット

D2Cには、どのようなメリットがあるのでしょうか。販売ルートのコストや、マーケティング施策といった点についてメリットを挙げていきます。

手数料のコストカット

D2Cのビジネスモデルは、販売ルートにおける手数料のコストカットがメリットです。一般消費者に商品を直接販売することから、ビジネスパートナーに支払う中間コストの削減につながります。また、中間コストを削減し、販売価格の値下げや開発費に資金を回せるため、自社・消費者ともに恩恵を得られます。

マーケティングのノウハウが身につく

D2Cでは、マーケティングに関するノウハウを身につけられるのもメリットです。仲介業者を通した販売戦略よりも、直接的に消費者のデータやフィードバックを得られるため、今後のマーケティングに活かすことができます。密度の濃いデータを蓄積し、自社独自のマーケティングメソッド構築に役立ちます。

消費者との関係を深められる

D2Cは、従来のビジネスモデルよりも、企業と消費者の関係性を深められる方法です。たとえば、SNSを介して消費者とコミュニケーションを図ったり、オフラインイベントを開催したりするなどし、フラットな信頼関係を築き上げられます。最終的に、よりコアなファン層の獲得につながるほか、新規顧客の開拓にも貢献します。

D2Cのデメリット

D2Cのデメリット

D2Cのビジネスモデルを実現するうえで、デメリットにも注意しなければなりません。自社の負担増加や手間がかかりやすい部分を中心に、デメリットをチェックしましょう。

販売ルートの構築が必要

D2Cのビジネスモデルを確立するためには、自社で販売ルートを組み立てる必要があります。具体的には、ECサイトを経由して販売する場合、一からサイトを立ち上げたり、流通ルートを考えたりといった仕組みを整えます。自社にノウハウがあればコストや時間はかかりませんが、一から構築すると費用も発生します。

販売数が予測しづらい

D2Cの仕組みを整える場合、具体的な販売数を予測しにくい点がデメリットとなります。仲介業者や代理店に依頼して販売ルートを構築すると、過去の事例からある程度の販売数を予測できます。

しかし、これまで販売実績がない企業がD2Cビジネスを始める際には、過去のデータがないため、最終的な売上の予測が難しくなる可能性があります。

自社商品を手にとってもらえる機会が少ない

D2Cビジネスを構築する企業のほとんどが、実店舗ではなく、コスト的な負担を抑えられるECサイトを活用しています。しかし、ECサイトのみでの販売とする場合、一般消費者が自社商品を手にとって確かめられる機会がない点に注意が必要です。

返品補償制度や無料トライアル期間などを用意し、消費者側での不安を取り除く工夫も大切です。

D2Cビジネスを成功に導くためのポイント

D2Cビジネスを成功に導くためのポイント

D2Cのビジネスモデルは難しく、初めて取り組む企業にとって失敗するリスクがあります。成功に導くためにも、3つのポイントを紹介します。

D2Cに適しているかチェックする

D2Cの成功は、自社でどの商品を販売するのかを見極めることが重要です。販売形態がECサイトがメインとなるD2Cでは、健康食品や美容品などの消耗品、パソコン、スマートフォンといった家電製品が中心となります。

一方で、手にとって確認する必要がある高額商品や、生鮮食品は、D2Cのビジネスモデルでは成功しにくい可能性があります。

メディア媒体を活用したマーケティングを実施する

D2Cビジネスを成功に導くためには、ユーザーとともに商品を周知していかなければなりません。たとえば、SNSで消費者と交流する場を設けたり、クチコミサイトを活用してみたりといった戦略が必要です。

オンラインを中心に、自社ビジネスを拡散する機会を設けるようにしましょう。

Webコンサルティング会社に相談する

自社でマーケティング手法やノウハウがない場合には、Webコンサルティング会社に相談してみましょう。Web媒体やインターネット広告を活用した集客方法を構築することで、D2Cビジネスの成功に導けます。

また、自社でWebマーケティング専用の人材を採用・育成する必要がなく、コストカットにもつながります。

まとめ

D2Cのビジネスモデルは、従来のビジネス形態と比較して、顧客の声を商品に反映させやすくなるほか、仲介手数料の削減に期待できます。さらに、自社でもノウハウが身につくことで、今後のビジネス拡大にも活かせられます。

ただし、D2Cはほかのビジネスモデル同様に、注意しなければならない点も多くあります。D2Cに適した商品の選定やメディア媒体を利用するなど、ビジネスを成功するために工夫しましょう。

イノブレでは、集客力の強化に向けて、SEO対策やインターネット広告のコンサルティングを実施しています。一からD2Cビジネスを構築する際には、ぜひお問い合わせください。

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