柿崎 裕二
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Googleでは、wユーザーの検索満足度を向上させるために、常にアルゴリズムのアップデートを実施しています。
最近では、2020年にGoogleからページエクスペリエンスの強化を発表しており、2021年6月頃から段階的に開始するとしました。
では、今回のページエクスペリエンスアップデートは、どのような更新内容が含まれ、SEOへの影響はどの程度となるのでしょうか。
本記事では、2021年に直近実施されたページエクスペリエンスアップデートの変更点や、対策方法について解説します。
ページエクスペリエンスアップデートとは?
ページエクスペリエンスとは、ユーザーがWebページを訪れた際に得られる「体験」を意味する言葉です。Googleによると、Webページでの情報以外の部分である、Webページの読み込み速度、視覚的な安定性、HTTPS、モバイルフレンドリーなどの指標を含んでいるとしています。
ページエクスペリエンスアップデートは、上記に含まれるユーザー体験全体を向上させるための更新です。今回のページエクスペリエンスアップデートは、2021年6月から8月にかけて順次反映していくと発表されており、検索順位にも影響する可能性があります。
ページエクスペリエンスのアップデート内容
2021年6月から実施されたページエクスペリエンスアップデートは、主にモバイル端末向けの更新です。複数の変更点がありますが、以下の内容についてチェックしておきましょう。
・ランキングシグナルの変更
・トップストーリーの条件変更
・AMPアイコンの廃止
ランキングシグナルの変更
メインのアップデートとなるのが、ランキングシグナルの変更です。ランキングシグナルの変更とは、検索順位を決定する指標が変わるということを意味し、検索結果に影響を与えます。
今回のアップデートでは、「Core Web Vitals」と呼ばれるページエクスペリエンスの評価指標が導入されます。
引用元:Google 検索へのページ エクスペリエンスの導入時期
従来のページエクスペリエンスでは、モバイルフレンドリー、HTTPS、セーフブラウジング、煩わしいインタースティシャルの非表示の4つでしたが、新たに「Webページの読み込み速度」、「インタラクティブ性」、「ページコンテンツの視覚的な安定」が含まれます。
AMPアイコンの廃止
ページエクスペリエンスアップデートによる2つ目の変更点は、AMPアイコンの廃止です。AMPは、「Accelerated Mobile Pages」の頭文字を取った言葉で、モバイルページを高速で表示する手法が備わっているコンテンツを指します。
従来、AMPに該当するWebページは、スマートフォンやタブレットでの検索結果画面において、「カミナリマーク」が付いていました。今回のページエクスペリエンスアップデートによって、AMPのカミナリマークが廃止することを決定し、ほかの方法でページエクスペリエンスに優れたコンテンツを示すと検討しています。
なお、今後は、AMPに限らず、ページエクスペリエンスの評価基準にクリアしたコンテンツすべてが検索結果で可視化される予定です。
トップニュース枠の条件変更
3つ目の変更点は、トップニュース枠の条件変更です。トップニュースとは、検索キーワードと関連性の高いニュースのことです。従来、トップニュース枠に掲載されるためには、該当コンテンツがAMPに対応している必要がありました。
ページエクスペリエンスアップデートでは、AMPに非対応のコンテンツであってもトップニュース枠に表示されるとしています。また、今回のアップデートであるCore Web Vitalsの基準にも影響しないと発表してますが、これまで同様にGoogleニュースのコンテンツポリシーを遵守することが必要です。
ページエクスペリエンスアップデートによるSEOへの影響
ページエクスペリエンスアップデートは、2021年6月から8月にかけて段階的に導入されるため、現時点ではSEOへの影響がどれほど出るのかがはっきりしていません。ただし、今回のアップデートは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末におけるユーザー体験向上を目的としているため、検索順位の変動に大きな影響を与えることはないと言われています。
ただし、ページエクスペリエンスを意識していないコンテンツは、ユーザーの離脱や敬遠される対象となりやすいため、上記で解説したページエクスペリエンスの項目について引き続き反映させることが重要です。
ページエクスペリエンスアップデートへの対策方法
最後に、ページエクスペリエンスアップデートへの準備として、どのような対策を行うべきか解説します。
対策方法1.Webページの読み込み速度の最適化
まずは、Webページの読み込み速度の最適化です。ページエクスペリエンスアップデートでは、検索結果画面からWebページにアクセスするまでの速度を指標化しており、読み込み開始2.5秒以内が理想的であるとされています。
読み込み速度を最適化するためには、読み込み時に負担となりやすい画像や動画のデータサイズを減らしたり、サーバーを変えたりするなどし、改善する必要があります。
対策方法2.モバイル向けデザイン性の向上
ページエクスペリエンスアップデートでは、ユーザーの視覚的な安定性が評価対象になりました。Webサイト全体のレイアウトにズレが発生している場合、ユーザーの認識力の低下や誤操作の原因になるだけでなく、Webページへの読み込み速度にも影響を及ぼします。
Webサイトのデザイン性を向上させるためには、CLS(Cumulative Layout Shift:視覚的な安定性の指標)で、0.1未満であることが理想です。
対策方法3.煩わしい広告の削除
今回のページエクスペリエンスアップデートには含まれていませんが、Googleのページエクスペリエンス評価では、コンテンツを妨げるような広告表示について以前から警告を出しています。たとえば、近年増加しているポップアップ式の広告は、ユーザーの閲覧を阻害するものとして検索順位を落とす要因になりかねません。
ユーザーからの広告クリックによる収益化は、運営者にとって重要ではありますが、GoogleのアルゴリズムにはSEOに悪影響を及ぼし、結果として収益を落とすこととなります。
まとめ
2021年6月から実施されているページエクスペリエンスアップデートは、モバイル向けユーザーに対しての満足度を向上させる目的があります。現段階では、検索順位に大きな影響を及ぼす可能性は低いと言われていますが、ページエクスペリエンスはWebサイトの評価基準にもなるため、運営者は継続的に取り組まなければなりません。
とくに、今回のページエクスペリエンスアップデートでは、読み込み速度や視覚の安定性など、普段のSEO対策では意識しにくい点が含まれています。運営するWebサイトの問題点を洗い出し、ページエクスペリエンスアップデートに備えましょう。