柿崎 裕二
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インターネット広告を活用した集客が必要な現在において、Google広告が重要な役割を担っています。Google広告では、定期的なアップデートも実施されており、2021年11月から「P-MAX キャンペーン」をリリースしました。
P-MAX キャンペーンを早速導入してみたい方も多いかと思いますが、どのような機能が備わっているのでしょうか。今回の記事では、P-MAX キャンペーンの概要の説明に加え、P-MAX キャンペーンのメリットや効果を高めるポイントを紹介します。
P-MAX キャンペーンとは
P-MAX キャンペーンとは、「パフォーマンス最大化キャンペーン」を略したもので、11月2日に全世界でリリースされた広告手法です。Googleのホームページによると、「P-MAX は目標ベースの新しいキャンペーン タイプで、パフォーマンス型広告の広告主様は P-MAX を使用することで、1 つのキャンペーンからすべての Google 広告の広告枠にアクセスできる」と説明があります。
つまり、P-MAXキャンペーンを活用すると、You Tubeやリスティング広告(検索連動型広告)、ディスプレイ広告など1つ1つのチャネルから広告を出稿していたものを、Google広告のすべての広告枠に適用できるということです。
出典:P-MAX キャンペーンについて(https://support.google.com/google-ads/answer/10724817?hl=ja)
P-MAX キャンペーンのメリット
別々のチャネルを1つにまとめられるP-MAX キャンペーンですが、広告を配信する側にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、P-MAXキャンペーンを活用するメリットを3つ解説します。
コンバージョンの増加
1つ目のメリットは、コンバージョンの増加です。従来のGoogle広告は、チャネルごとにユーザーの属性が異なっていたことから、興味や関心、趣向などに偏りが生じていました。
一方で、あらゆるGoogleの広告枠で配信し、リーチが届きにくかったユーザーにも広告を見てもらえるようになります。効率的に新規顧客を開拓することで、購買行動や資料請求といったコンバージョン率の向上が期待できます。
広告配信管理の簡素化
P-MAX キャンペーンによって、広告配信業務の簡素化につながります。各チャネルで別々に広告を配信する必要がなく、P-MAX キャンペーンを介して集約できるためです。
たとえば、広告配信業務の手間を減らすことで、広告の制作やオウンドメディアの強化など、ほかの業務に打ち込めるようになります。予算が限られている企業では、コストカットにも活かせられるのがメリットです。
機械学習による広告の最適化
P-MAX キャンペーンには、Google独自の機械学習機能が備わっています。Google検索、You Tube、Googleマップなど、Googleが管理する複数チャネルのデータを蓄積し、ターゲットに対して最適な広告を配信できます。また、P-MAX キャンペーンでは、オーディエンスシグナルによる自動化機能を強化することで、適切なユーザーに向けての配信が可能です。
P-MAX キャンペーンの注意点
広告枠を1つにまとめられるP-MAX キャンペーンは、運用上の注意点にも気をつけなければなりません。今後、P-MAX キャンペーンの導入を検討している方は、次の2つの点に注意しましょう。
広告配信量の調整が難しい
まず、P-MAX キャンペーンは、広告の配信量を調整しにくい点に注意が必要です。基本的に、P-MAX キャンペーンを使うと、すべて自動的に広告が配信されるため、広告主側での運用が難しくなります。
なお、入札戦略に関しても、「コンバージョン数の最大化」、「コンバージョン値の最大化」、「目標コンバージョン単価」、「目標広告費用対効果」の4種類のみです。
パフォーマンスを測定しにくい
P-MAX キャンペーンは、細かい分析がしにくい点にも気をつけましょう。ユーザーの流入経路が分散するため、どの広告においてパフォーマンスが優れていたのかを測定することが難しいです。
複数の広告を集約することから、広告管理が簡素化する一方で、PDCAサイクルを回して改善する際に戸惑う場面が増える可能性があります。
P-MAX キャンペーンの効果を高めるポイント
P-MAX キャンペーンを実際に運用するなかで、どのようして広告効果を高めていけばよいのでしょうか。P-MAX キャンペーンの特徴を踏まえて、3つのコツを意識してみましょう。
適切な予算と入札戦略を準備する
P-MAX キャンペーンの効果を高めるには、適切な予算と入札戦略を準備することが求められます。「P-MAX キャンペーンの作成と最適化の公式ガイド」によると、「P-MAX はご指定の目標をもとに、スマート自動入札によってオークションごとにリアルタイムで最適な入札単価を設定し、マーケティング予算から最大限の成果を引き出します」という記載があります。
また、P-MAX キャンペーンに限りませんが、指定した予算が低すぎると、十分な成果を得られない可能性も考えられます。広告配信による目標を設定したうえで、適切な予算と4つの入札戦略を選ぶようにしましょう。
出典:P-MAX キャンペーンの作成と最適化の公式ガイド
https://support.google.com/google-ads/answer/11189316?hl=ja
ユーザーの目に留まるようなアセットを制作
アセットとは、広告コンテンツを提供するためにアップロードするファイルのことです。画像、リッチメディアファイル、HTML5ファイルなどから構成されており、ユーザーが実際に目にする広告を指します。
P-MAX キャンペーンでは、広告主側でさまざまな広告枠向けにアセットを制作する必要があります。高い広告効果を得るためにも、ユーザーが思わずクリックしたくなるような要素を盛り込まなければなりません。
レポートを活用して広告効果を測定する
広告を配信して終わりにするのではなく、広告効果の検証も大切です。P-MAX キャンペーンでは、オーディエンスやアセット、検索テーマなどの分析が可能です。
また、入札戦略レポートの「よく使われるシグナル」を利用することで、ユーザーのデバイス、居住地域、アクセスした曜日・時間、検索キーワードといったデータを取得できます。レポートを最大限に活用し、品質の高いアセットを制作するように心がけましょう。
まとめ
2021年11月に始まったばかりのP-MAX キャンペーンは、広告主にとってメリットがあります。Googleのさまざまな広告枠にまとめて広告を配信できるため、新規顧客の開拓や、自社ブランドの周知につなげられます。
とはいえ、まだまだ導入事例が少なく、どれくらいのパフォーマンスを引き出せるかは未知数です。そこで、今後のWEBマーケティング施策を確実に強化していきたい方は、株式会社イノブレまでご相談ください。SEO対策やリスティング広告の運用、メディアの運営など幅広いWEBコンサルティングを提供しています。